今回は「老師敬服」の制作の記録です。
こちらは前編で後編もあります。
■きっかけ
2014年の年末か、2015年の年始あたりでしょうか。
「クシディット王国記」をプレイし、
「プロット」のシステムって面白いなと思い、
このシステムを使ったゲームを作ろうと思いました。
「クシディット王国記」は6回のアクションを事前に設定して、
後のターンに順次実行されていくゲームです。
設定するアクションは複雑なものではなく、内容はシンプルです。
・赤の通路を進む
・青の通路を進む
・黒の通路を進む
・アクションする:今いる場所の素材を取るか、ミッションを達成する
・パス
プレイヤーは都市から伸びてる赤青黒の通路を伝って、
目標の都市へ進み、素材を集め、さらに目標の都市へ持っていく、
ということをしていくゲームです。
結構時間はかかるんですが、とても面白いのでお勧めです。
話は戻りますが、まだこの段階では
「プロット」のゲーム作りたいなーと思っただけです。
そして、当時よく遊んでいたメンバーの中に
シンガリハットの、のりすけさんがいまして、
「武侠モノ」のようなゲームを考えている、という話を聞きました。
本人は武侠モノとは言っていませんでしたが、
自分が聞いた印象はまさにそれでした。
※シンガリハットさんはHONNOJI、めじろおし等を作っているサークルです。
※武侠モノは色々ありますが、自分の指す武侠モノは主に金庸という作家による作品がメインです。
そして、「そうだ、俺も武侠モノ大好きだった!」とハッと気づき、
「クシディット王国記」をベースに武侠モノのゲームを考え始めました。
■コードネーム:江湖漫遊記
最初はボードを使ったゲームを考えていました。
そこでフレーバー的にやりたかったことを全てはき出してみようとしました。
プレイヤーは侠客(いわゆる旅人)になって、世界を旅するという内容でした。
事前にルートの移動やアクションなどの行動を設定し、
その後順次色分けされたルートを進み、
アクションを起こすとその場所に対応したアクションが発動するという感じです。
・各種素材を得る
・都市にある流派に入門する
→これによりゲーム終了時の勝利点計算がそれぞれ変わる
・酒場で義兄弟の契りを交わす
→義兄弟がいると何か便利になった気がする
・修行をし、奥義を編み出す
→奥義があると普段いけない特殊な色のルートを選べるようになる
・都市にあるミッションをこなす
→善と悪のパラメータがあり、それが変化する。
流派へ入門するためや義兄弟になる条件に関係する
・自分の流派を確立して道場を立てる
・書店に奥義書を売ってお金を得る
と、あんまり覚えていませんが、いろいろな要素がありました。
そして「敬服」すると他人の選んだ色のルートやアクションに相乗りできる、
という仕組みがここで既にありました。
しかし、必ずしも行きたいルートやアクションに
都合よくヒットすることはないだろうし、
このシステムは相性が良くないことは薄々感じていました。
さらにコスト面で大変なことになりそうなことも感じていて、
別のゲームを考えようという結論を出しました。
■コードネーム:敬服
色々ゲームを考えては潰してを繰り返して、
「プロット」のゲームに対してあきらめきれなかった自分は、
要素を削ぎ落し、ボードを無しにしたバージョンで考え直そうとしました。
当時は弟子という概念はなく、
プレイヤーが朝と夜に1回ずつアクションする、
つまり合計2回アクションをするのをプロットする仕組みでした。
奥義は使い捨てだけど、使用後の奥義は手元に残しておいて勝利点1点になる、
みたいな感じです。
タイルには2つのアクションが書かれていて、
朝で使ったときと夜で使った時で変わるようになっていて、
これは「江戸」を参考にしました。
ただ素材を集めて、物を買うというだけで、
敬服してもらった時にだけ買えるものがある。
そして、敬服は1ラウンド中1回だけできる、という感じでした。
このとき、みんな敬服をしたがっていたし、自分も敬服をしたくて、
これはいけそうだ!と思ったことで制作がスタートしました。
これが2015年の9月頃でした。