■ドラゴンの簡略化
ドラゴンを語るうえで外せない要素、ドラゴン。
最初のテストプレイでのドラゴンは、
ある程度決まったルートでしか成長できませんでした。
ドラゴンの初期状態を「幼年期」とし、
「幼年期」から「少年期」のドラゴンに成長できます。
「少年期」から「青年期」、
「青年期」から「成年期」、
「成年期」から「老年期」へと成長していくわけです。
自分のドラゴンが次に成長できるのはどれか、
これを調べるのがとても面倒だったため、ルート決めることはやめました。
この要素はスーパーファミコンの「サンサーラナーガ2」に影響されていました。
さらにドラゴンにはテキスト効果がありました。
頭側に書かれているテキスト効果と
体側に書かれているテキスト効果を組み合わせた能力を発生します。
頭側「最後のバトルで」
体側「1金余計に得る」
のような感じで二つの言葉がかみ合わないとまったく効果がありません。
かみ合うと強力なのですが、
そろえるのが難しく、処理を忘れやすかったのです。
忘れる程度のものならいらないだろうということでカットしました。
この要素はプレイステーションの「ドラゴンシーズ」に影響されていました。
ドラゴンには3つのパラメータがあります。
それ以外に
空が飛べるとか泳げるといった特徴を持たせたことがあります。
これは何に役立つかというと、
「冒険」というアクションのためです。
「冒険」とは場に数枚、
冒険に行ける秘境カードなるものがあり、
ここへはドラゴンのパラメータが十分であった場合、
1か所を攻略でき、勝利点を得るといったものです。
しかし、
@「仕事」で育てるリソースを稼ぐ
A「狩り」でドラゴンを育てる
B「冒険」で勝利点を獲得する
といったステップはなかなか面倒で、
秘境カードはランダムで数枚オープンにしており、
誰かがクリアするたびに捨て札となり、
新たな秘境カードがオープンされます。
そのため、
必要な能力がコロコロ変わってしまい狙えませんでした。
秘境カードを全オープンした状態も試しましたが、
情報量が多すぎるため「冒険」は無しにしました。
なかなかテーマ的に熱い要素とは思いますが。
現在のドラゴンの成長方法は、
列の一番手前にあるドラゴンから選べるようにしていますが、
全てから選べるようにしていた時期もあります。
その都合でサマリーカードを作成し、
全種類のドラゴンの能力とコストを見て分かるようにしたのですが、
そのサマリーを見て、逆にげんなりしました。
全てから選んでできることは、必ずしも良いとは限らず、
ある程度制限したほうが良いと感じ、現状のルールになりました。
そんなわけで
ドラゴンの成長先の選択は
4列の一番数値の少ないものから選び、
ドラゴンの能力は
3つのパラメータのみになりました。
攻撃力:相手に与えるダメージ数
体力:ダメージを耐える力
速度:相手よりも大きい場合、先にダメージを与えられる
成長でこだわった点として
成長したドラゴンは成長後の強さになるのではなく、
成長過程のパラメータも考慮したいと思っていました。
たとえば、
Aさんのドラゴンは攻撃特化の姿をしている。
なぜか速度もすごく速い。
それは以前に素早いドラゴンに成長したことがあって、
その遺伝子が残っていて、それが受け継がれているから。
成長するとAはBになる、
そしたらAのことは忘れていいのか?
Aだった思い出とか素質みたいなものがあったと思います。
だからAだったころの能力も残しておきたいと思い、
加算型の成長システムにしました。
■精霊の誕生
「仕事」の方向性、
「ドラゴン」の簡略化が済んでから、
何回かテストプレイをしていくうちに、
ハッピーゲームズのRYOさんにもプレイしていただきました。
その時に、
ドラゴンが建物(仕事場カード)で強くなるというのが違和感だったようで、
建物ではなく妖精とかにしたらどうかという助言をいただきました。
妖精にした場合は、
「仕事」というよりも「いのる」とか「お願い」かな?
というわけで「仕事」は名前を変えることになったのです。
そして自分は確信しました。
妖精…あの豆の妖精しかいないな。
豆の精霊たちが誕生した瞬間でした。
つづく